No Title

ふぁじーの友達で、ニカイドウというやつがいた。
いた、というともうなんか死んじゃってたり、全然友達と思ってないような書き方だがそんなことはない。

彼とは中学の時にパジャソ君の紹介で入った学習塾で知り合った。それから高校を卒業するまで、約5年ほどの付き合いがあった。

最後に会ったのは新潟にいた頃、夏休みで帰省した時。ふぁじー、パジャソ君、ニカイドウ、ニカイドウの腐れ縁で同じく塾仲間だったオクというヤツでカラオケボックスで一夜を過ごした。後に不眠で雀荘に篭っていたジュンキを無理矢理呼び出した。朝5時くらいにカラオケを出て、そのカラオケの前の道路でいつも開いているラーメン屋台でラーメンを食うのが通例となっていた。ラーメンを食った時にジュンキから無茶振りされたパジャソ君のリアクションはもはや伝説である。ちなみに屋台以外ではジュンキはほとんど寝ていた。




話が反れた。

あいつは何をやってもダメな人間だった。

いいヤツだったので友達は何人もいたが、彼女なんてものはいなかった。当然学校の成績なんて下から数えたほうがマシなレベル。野球少年だったのでスポーツは出来たが、ふぁじーと一緒に入ったテニス部ではからっきしで、ふぁじーよりも下手だった。

何よりも苦労人であった。努力家だったので自分が出来ないことは何でも必死でやろうとしていたが、要領のよくない彼はいつも真正面から壁にブチ当たっていた。だが彼には壁をブチ破るようなパワーも無く、そして結局その壁を壊せずにいた。飄々としたふぁじーみたいに要領よく壁をすり抜けたり、他の逃げ道を探したりするといった賢しい真似が出来ず、何事にも全力でぶつかっていってそして砕け散るという何とも清々しいヤツだった。どうしてこんないいヤツがこんな苦労をしなければならないのだろうか、といつも考えさせられるヤツだった。

下らない世の中を「そうさこれは下らない世の中なんだ」と割り切ることが出来ずに、ふぁじーのように「そうさそれは下らないモノ。だからどうした?今の自分にそんなものが何か関係あるのか?」と切り捨てたり無視したりすることが出来ず、いつも世間に切迫されていて必ず何かしらの悩み事を抱えて鬱屈としていた。あらゆる意味で基本的に何事も「当たらず、触らず、関わらず」のふぁじーとは性質が対極に位置している人間だった。




そして、彼はどこからどう見ても「ロック」なヤツだった。




彼の部屋にはギターが2,3本あったし、高校当時テニス部内で流行っていたミッシェルガンエレファントやブランキージェットシティのポスターやアルバムがでかでかと広げてあったし、日本国内に限らずありとあらゆる「ロック」アルバムが所狭しと置いてあった。ロックスターやギターヒーローといったものに常に憧れていた。ジミ・ヘンドリックスやエリック・クラプトン、ジェフ・ベックなんかを信奉していたが、イングヴェイ・マルムスティーンは知らなかったようだ。

彼は「ロック」に心酔していたのだ。骨の髄まで「ロック」だった。まるで「ロック」そのものを見ているようだった。



2,3年前に当時通っていた大学を辞めたと言うことを母と電話している最中に知った。やっぱりな、と思った。ろくでなしの彼には相応しいと思った。今は一体何をしているのか知らないが、どうせフリーターでもやりながらロクデナシしているのだろう。よわっちくてロクデナシで




これのラップバージョンも好き。
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by final-resistance | 2010-05-12 15:20 | Comments(0)

一生一緒にデスメタル。


by final-resistance
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