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More of Fire Than Blood by ANNAL NATHRAKH

の、はずだったんですがどうしてもCD聴きたいし感想書きたかったんで。




ANNAL NATHRAKH:In The Constellation of The Black Widow
生まれも育ちも英国(かどうかは知りませんけど)、マイスペの画像では眼鏡をかけて、とてもじゃないけど(エフェクトかけているとはいえ)あんな声を出すとは思えないちょっとおでこの広いおっちゃんV.I.T.R.I.O.Lさんと、V.I.T.R.I.O.Lさんが楽器をやりたがらないので気が付いたらアンサンブル担当になっちゃってた(かどうかは知りませんけど)Mick Kennyさんによるキチガイブルータル・グラインディング・ブラックメタルコンビ。

と、サラっとブラックメタルと書いてしまったが、これを真剣にブラックメタルと思って聴いてる人はそんなにいないだろうなぁ。昔からそうだったみたいですが、グラインドコアの要素がかなり混じってますね。ブラックメタルの要素のあるノイズグラインド式デスメタルと言ったほうがしっくりくる。ガリガリ砕けた音質なんてグラインドっぽいし。

ミソもクソもへったくれも対戦車用の重機関銃でハチの巣にしまくったような、本当にどうしようもないくらいに阿鼻叫喚とか地獄絵図とかいった四文字がこれ以上ないほどお似合いな曲をやってます。一曲終わる度に無残な形で千単位の人の命が失われてそうな有様はブラストしか叩かないVADERとかMARDUKの戦車アルバムとかを彷彿させる。

そんな轟音の塊のような曲が続いた後でNASUMの名曲"Wrath"を思わせる#4"The Unbearable Filth of the Soul"や#8"Oil Upon the Sores of Lepers"などのグルーヴィなリフが特徴的な曲が切り込んでくると、胸がすくほどに気持ちが良くなります。ちょっとしたエクスタシーです。ふぁじー的にはこっちの方が高ポイント。

そのグルーヴィなリフもそうですけど、メロディのあるパートへの切り替えも最高に気持ちがいいですね。耳が引き千切られる様な轟音の合間にベッタベタでメッロメロなリフや歌メロを挟まれると、なんか、こう、胸がキューっとなります。なりますよね?でもさすがに#10"Blood Eagles Carved on the Backs of Innocents"くらいのことをやらかされると吹き出しそうになります。

かように、世界最強レベルの騒音バンドなのに意外にもキャッチーな部分が多い所があまりにも人を突き放さずに、じわじわと引き込む効果を生んでいるのでしょう。こんなバンドに引き込まれた人はかわいそうっちゃかわいそうですけど。

そして、敢えて最後まで書かなかった、V.I.T.R.I.O.L氏のVoについて。

歌詞カードが無いのですが、無問題です。クリーンボイスで朗々と歌い上げるパート以外は「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!!」とか「イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"イ"!!!!!!」とか「ヴォ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ!!!!!」しか言ってません。たまに聴き取れるくらいのダミ声で叫んでるときもあります。聴いてるこっちが何かに追い詰められているような気分になります。悲惨ですらあります。ANOREXIA NERVOSA(懐かしいなぁ…)に並ぶネジの外れっぷりです。

わざと無茶苦茶なエフェクトかけて、到底人間では出せないような音域と声量まで引き上げてるんでしょうけど、やりすぎです。ここまでくるとやりすぎ通り越して、清々しさすらも通り越して、なんかの境地にでも辿り着いたんじゃないかと思います。轟音に耐性が出来上がってるふぁじーですらキツかったです。「よくぞやってくれた」というより「よくやろうと思ったな」という感じ。

BIOMECHANICALの"Cannibalized"くらいの騒音メタルをブラックメタルのジャンルでやってみたらこんなのができあがっちゃうんじゃないでしょうか。あっちはもう少しドラマティカルな音楽を志してますが。

そういやどっちも英国産だな。恐るべき紳士の国だ。紳士ってやつは意外とフラストレーションが溜まるものらしい。

あと微妙に気になったというか些細なことなんですが、プログラミングによるドラムが思っていたよりもマシンっぽくて違和感があります。アホみたいにバカスカ叩かれているうちにどうでもよくなるんですけどね。

更にもう一つどうでもいいことなんですが、#1のタイトルトラックのラスト10秒、低音でモゴモゴとしゃべる→いきなり「イ"イ"イ"イ"イ"イ"ッ"ッ"ッ"ッ"ギャ゙ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア!!!!!」と叫ぶのはビックリ系のブラクラみたいなのでやめて頂きたい。

ANTERIOR:This Age of Silence
いやーいいね。いい。単純にGOODです。久々にこんな真っ直ぐなメタル聴いたなぁ。上のバンド含め、最近狂ったように暴れまわるメタルばっかり聴いていたので一種の清涼効果がありました。多分、ふぁじーがメイデンプリーストなんかに影響を受けてたらもっと感慨深いのでしょう。

リフの端々からはまだまだメタルコア臭さが感じ取れますが、ここまで出来たらメロデスと言い切ってもいいでしょう。おめでとう。君達はメタルコアの呪縛から解き放たれた、数少ないバンドの一つです。

でも、myspaceで聴いたときから思ってたけど、やっぱりちょっと曲が長い。曲展開で聴かせるタイプのバンドじゃないから、もう1分くらい縮めたら小気味よくまとまるんじゃないかな。でも他のヘッポコメタルコア勢に比べると段違いに勢いがあるので(ブレイクダウンなパートもほとんど無い)多少長くてもなんとか最後まで聴けます。

すぐ飽きちゃいそうな感じもしますけど、こういうバンドが出て来てくれたのを素直に喜べるバンドです。

ABIGAIL WILLIAMS:In a Shadow of The Thousand Suns
もはやワールドワイドな知名度を持つに至った米国産ブラックメタルの1stフルアルバムにして、出世作。

もう派手派手ド派手。派手ったら派手。"動"の部分はブラックメタルらしいトレモロリフとスタッカートリフが互いに凌ぎを削るが如く暴れまわり、"静"の部分でもキーボードやらピアノやらが鳴り響いて、アルバム通して聴き手に休むヒマを与えてくれません。合間合間にTrym先生の天才的なセンスのドラミングがこれでもかとシバキを入れる。キーボードの派手さでリフがごまかされている気がしなくもないですが(シンフォブラックって大抵どのバンドもそうだろうけど)。

シンフォニック系ブラックメタルってEMPERORのラストアルバム…はあまり参考にならないからおいて置くとして…3rd以来久しぶりに聴いた気がするけど、やっぱりかっこいい。通から言わせて貰えば邪道みたいだけど、通でもなんでもないのでそんなものはどうでもいいです。

デビューミニアルバム"Legend"は若干のメロデス要素もあったが、それがだいぶ薄れてほぼ完全なブラックメタルバンドへと変貌したようです。なんとなくヘナヘナだったVoもそりゃもうものすごいことになっていて、ノドを擦り切らんばかりにヒーヒーギャーギャー叫びまくり。これぞブラックメタル。イカすね。

レビューの仕方がどうしても"Legend"との比較になってしまうけど、仕方がない。でも、幼少時からピアノを習っていたという女性Keyの華麗なるアレンジは前作と変わらずAwesome Good!!!

ブラックメタルに通ずる人ならDIMMU BORGIRの名前を出すんでしょうけど、ふぁじーはアルバム聴いたことないのでわかりません。でもきっとこんな感じなんでしょう。彼らのアルバムもそのうち手に入れる予定。

そして、個人的にこのアルバムのある意味最大の見所であるTrym先生のドラミングはもちろん開いた口が塞がらないほど凄い。その嵐のような激しいドラミングはもちろんですが、何が凄いって聴いて一発で「あ、これ先生が叩いてる曲だな」ってわかる叩き方。10曲中5曲で叩いてますが、先生の参加してる曲を事前に調べずに聴いてみたら5曲中4曲当てられました。

要は個性が滲み出てるんですよね。元々のバンドのDrであるSamusさんのドラミングとハッキリ違いがわかる程。上手い下手で言ってるわけではありません。SamusさんもTrym先生に負けないくらい激しいドラミングを披露してくれてます。っていうか先生とタメ張るレベルって相当な腕前じゃないですかアナタ。

イントロの#1"I"とピアノインストの#7"A Semblance Of Life"以外シンフォブラックの到達点みたいな曲ばかりですが、特に#10"The Departure"はすんごい。正にラスボスです。



なんだか衝撃的過ぎなANAAL NATHRAKHだけが濃い文になってますが、全ていいアルバムでしたよ。
by final-resistance | 2010-02-12 23:17

一生一緒にデスメタル。
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